Excel。Excel2016では折れ線グラフの交点0から描く方法に少し工夫が必要です。
<折れ線グラフ:交点0>
Excel2010で紹介したことがある、『折れ線グラフを交点0(ゼロ)から描く方法』を
Excel2016でも同じように描こうとすると、うまくいかないので、
改めて、Excel2016で、
『折れ線グラフを交点0(ゼロ)から描く方法』を紹介していきます。
なお、Office365版のExcel2016でも同様なので、
新バージョンから、少し工夫が必要なようです。
最初に、『折れ線グラフの交点0(ゼロ)』のグラフというのは、
次のようなグラフのことです。
折れ線グラフの交点が0から描かれていますよね。
これが描けないで困るということで、Excel2010で紹介したわけです。
ポイントは、グラフを描くときの”範囲”。
グラフの範囲を確認すると、
=SERIES(折れ線交点0!$B$2,折れ線交点0!$A$2:$A$8,折れ線交点0!$B$2:$B$8,1)
横軸は、$A$2:$A$8となっていますよね。
営業月という見出しまで範囲選択してありますよね。
A2の”営業月”ですが、A2には、半角のスペースをいれているだけで、
実際には、”営業月”という文字は入力しておりません。
表示形式のユーザー定義で表示しているだけです。
また、データの範囲も$B$2:$B$8となっていますよね。
B2は、新宿店という見出しですよね。
けど、文字は0(ゼロ)として認識するので、
0(ゼロ)からスタートすることが出来るわけですね。
では、ここまで踏まえたうえで、Excel2016で作っていくことにしましょう。
A2は、先程ご紹介したように、表示形式のユーザー定義を設定してあります。
A2:B8を範囲選択して、マーカー付き折れ線グラフを挿入していきましょう。
挿入タブの折れ線/面グラフの挿入から、マーカー付き折れ線を選択しましょう。
マーカー付き折れ線グラフが挿入できましたね。
縦軸から描き始めるようにしていきましょう。
横(項目)軸をダブルクリックするか、
クリックして、書式タブの選択対象の書式設定をクリックしましょう。
右側に、書式設定作業ウィンドウが表示されます。
軸のオプションの「軸位置」を”目盛”に変更しましょう。
グラフは次のように変わりましたね。
描き始めが、縦軸と重なっていますよね。
あとは交点0からスタートするだけなので、範囲を修正してみましょう。
グラフツールのデザインタブにある「データの選択」をクリックすると、
データソースの選択ダイアログボックスが表示されます。
左側の凡例項目(系列)の編集をクリックしましょう。
系列値を、見出しからに変更しますので、B2:B8と変更して、
OKボタンをクリックします。
グラフはこのようになりました。
あと、横(項目)軸をずらせばいいわけですから、
データソースの選択ダイアログボックスの右側の横(項目)ラベルの
編集ボタンをクリックしましょう。
軸ラベルダイアログボックスが表示されますので、
軸ラベルの範囲をA2:A8として、OKボタンをクリックしましょう。
先程のExcel2010の場合は、これで完成だったのですが、
今回はどうなったのでしょうか?
なんと、”営業月”が表示されてしまっています。
そうなのです。Excel2016は、
表示形式のユーザー定義を使ったとしても、セルの中身ではなくて、
表示されているものを、グラフの横軸に表示してしまうのです。
A2にセル参照の数式(=A10 など)としても、表示されてしまいます。
表示されないようにするには、削除するしか方法がありません。
グラフのもとになる表の見出しがなくても
グラフが出来ればOKということならばいいのですが、
見出しをほしいとなると、少し工夫が必要になります。
例えば、
見出し行の下に、空白行をいれて、その空白行を最終的に非表示ではなくて、
行の高さを見えないぐらいに小さくする。
あるいは、
グラフだけの表を用意する。
または、グラフ用の列を用意する必要があります。
このように、Excelは、過去のバージョンと、
微妙なところで変わっていることがありますので、
注意が必要になる場合があります。