Excel。正数は左側に負数は右側に縦軸の値を表示した横棒グラフをつくりたい
<縦軸左右表示横棒グラフ>
正数と負数を一緒に表示した横棒グラフを作ろうとすると、ちょっとしたアイディアが必要になってきます。
次のデータがあります。
D列の2021年と2022年の金額の差額をつかって、集合横棒グラフにしてみましょう。
A1:A5とD1:D5を範囲選択で使用しました。
あとは、見やすいようにアレンジすれば、いいといえばいいのですが、気になるのが、縦軸。
「0(ゼロ)」と交点になっているので、負数のデータと縦軸の項目名がかぶってしまい見づらくなっています。
そこで、見やすいように、次のような横棒グラフにするといいのではと考えました。
縦軸がグラフデータのないように表示させた横棒グラフです。
要するに、整数ならば左側に、負数ならば右側に縦軸の項目名を表示してみました。
ところが、この横棒グラフは、用意したデータのままでは作ることができません。
次のように修正します。
E列の右側とF列の左側を追加しました。
E2には、
=IF(D2<0,200,NA())
F2には、
=IF(D2>0,-200,NA())
という数式が設定しており、5行目までオートフィルで数式をコピーしてあります。
この数式を説明しておきます。
D2の差額が0より大きいか、小さいかを判定させます。
真の場合ならば、「200」とし、偽の場合なら「NA()」とするIF関数です。
「200」は、あとで調整することになると思いますが、縦軸の項目名をどのぐらい離すのかという数値です。
意味的に言うと、マージンとかセル内余白といったところでしょうか。
NA()は、「#N/A」というエラーを表示させる関数です。
それでは、A1:A5とD1:F5を範囲選択して、「積み上げ横棒グラフ」を作成します。
積み上げ横棒グラフが挿入されました。
なお、今回は説明上、大きく表示したいので、グラフタイトルを削除し、少しグラフを大きくしております。
今表示されている、「御徒町」などの縦軸は、データラベルの表示で対応しますので、削除します。
「縦(項目)軸」を選択して、DELキーで縦軸を削除します。
データラベルを使って、縦軸の代わりにしてきます。
灰色のデータをクリックして、グラフのデザインタブの「グラフ要素の追加」からデータララベルの「その他のデータラベルオプション」をクリックします。
画面の右側に、データラベルの書式設定作業ウィンドウが表示されます。
ラベルオプションを、「分類名」にチェックマークをいれて、「値」からチェックマークをはずします。
オレンジ色のデータも同じようにします。
青色のデータには、値を表示するようにします。
凡例は、差額を残して削除しておきます。
あとは、細かいところを修正していきます。
縦軸として使っている、「御徒町」などのデータの透明にしますので、図形の塗りつぶしを「なし」。
枠線も「なし」に変更します。
横軸のフォントサイズを大きくし、横軸の最小値と最大値を調整します。
データの件数によっては、グラフの太さを調整したり、プロットエリアやグラフエリアなど塗りつぶしを設定したりして、見やすくしましょう。
これで、完成しました。横棒グラフをはじめ、よりわかりやすい、より見やすいグラフを作ろうとすると、色々アイディアが必要になるようですね。