Excel。円グラフの一部を大きくするにはどうしたらいいの?
<ドーナツグラフ>
先日、新聞に掲載されていた円グラフをみて、これExcelで作れないかなぁ~と思ったのが、次の円グラフでして。
このグラフ、作れるでしょうと思うでしょうけど、結構面倒なんですね。
このグラフ。よくみてもらうと、新宿のデータだけ、大きくなっている。
そう、円グラフの一部を大きく強調している円グラフが
今回挑戦するグラフなのです。
【円グラフだけど円グラフでは作れない】
円グラフを描いて加工すればいいのでは?と思ったら大間違い。円グラフには、そのような機能はありません。
円グラフは、各項目を切り離すことはできても、
一部の項目を巨大化することはできません。
そこで、着目するのは、ドーナツグラフをアレンジする方法なのです。
では、次のデータを用意して、ドーナツグラフを作っていきます。
拡張1と拡張2はなんなのか?これは後程説明するとして、
A1:D7を範囲選択してドーナツグラフを作りますので、
挿入タブの「円またはドーナツグラフの挿入」から
ドーナツグラフをクリックします。
このようなドーナツグラフが挿入されます。
グラフタイトルを入力して、凡例は削除しておきましょう。
ドーナツグラフの中心にある、穴をつぶして、
見た目を円グラフに変更してきますので、
ドーナツグラフそのもの(系列”売上高”など)をクリックして、
書式タブの選択対象の書式設定をクリックして、
「データ系列の書式設定」作業ウィンドウを表示します。
系列のオプションにある、ドーナツの穴の大きさを0%に修正します。
すると、ドーナツグラフは、円グラフのようになりました。
ただ、ここで注意が一つありまして…それは、Excelのバージョンの問題。
Excel2013以降でないと、ドーナツの穴を塞ぐことが出来ません。
Excel2010では0%にできず、10%までなので塞ぐことができません。
さて、ここからが地道な処理。
それぞれの系列の一つ一つを選択して、
図形の枠線を同じ色に変更して白色の枠線を見えなくさせます。
すべて終わったのが、それが次のグラフの状態です。
見た目は、円グラフですね。
そして、強調したい系列以外の一番外側のデータを
塗りつぶしなし・線なしに変更していきます。
皮をむく感じですね。
あとは、データラベルを表示していきましょう。
外周のデータの拡張2のデータラベルを表示していきます。
「データラベルの書式設定」作業ウィンドウの
ラベルオプションの分類名・パーセンテージにチェックをいれて、
区切り文字は、改行を設定します。
さらに、表示形式を修正しますので、
表示形式のカテゴリをパーセンテージにして、小数点以下の桁数を1にします。
最後に、新宿のデータラベルのフォントを大きくして、
フォントの色を変更して完成です。
あと、データラベルを表示すると、グラフ自体が小さくなってしまいますので、
プロットエリアを広げて、グラフ自体を大きくするといいでしょう。
完成したのはいいのですが、強調拡大するのはできていますが、
ちょっと、大きすぎ。
少しだけ大きくしたい場合はどうしたらいいのでしょうか?
それは、表の拡張1と拡張2のダミーデータを増やすことで解決します。
ドーナツの穴を狭くすることで、
内円と外円の幅を変えることが出来ましたが、今回は穴を埋めているので、
ドーナツグラフのデータそれぞれの幅は、均等に分かれてしまっています。
そのために、外周のドーナツだけを細くすることができません。
細くするためには、表を次のようにアレンジします。
拡張というダミーを増やすことで、データ数を増やせば、
ひとつひとつのデータの幅が狭くなりますので、
少しだけ大きくすることが可能になります。
右側のグラフのほうが、拡張が小さいですよね。
まぁ、データを増やすと、図形の枠線を繰り返すのが大変になりますが、
いたしかたないかなぁ~。