Excel。第2軸の折れ線グラフを強調させるには、アイディアが必要です。
<第2軸の強調折れ線グラフ>
縦棒グラフと折れ線グラフを組み合わせた複合グラフをよく目にします。
今回作りたいグラフは、次のグラフです。
第2軸で使用している折れ線グラフを目立たせた、複合グラフの『第2軸強調折れ線グラフ』です。
折れ線グラフの周りを白色で縁取りすることで強調させています。
しかしながら、折れ線グラフの周りを縁取ることは、意外と簡単に作ることができません。
なぜ簡単にできないのか?それは、折れ線グラフが直線の図形だからです。四角形などの図形は枠線を太くすることができますが、直線の図形は線そのものが枠線を兼ねているので、線そのものが変化してしまいます。
そこで、次のような表を用意して、複合グラフを作ることで、強調折れ線グラフを作ることができます。
C列のダミーがポイントであり、縁取りをつくるためのデータです。
なんとなく、D列とC列を逆にしたい気もしますが、Excelのグラフは基本的に、左側のデータが下側になる仕組みになっています。
縁取りの折れ線グラフの上に、本来のデータの折れ線グラフを乗せて描くためのこの順番になっています。
残念ながら図形のように、前面や背面ということができません。
ここからは、通常の縦棒グラフと折れ線グラフの複合グラフを作っていきます。
A1:D7を範囲選択して、挿入タブの、「すべてのグラフを表示」をクリックします。
複合グラフをつくるための、「組み合わせ」というボタンもありますが、複合グラフの場合はグラフの挿入ダイアログボックスで修正することになります。
グラフの挿入ダイアログボックスが表示されたら、すべてのグラフタブの「組み合わせ」をクリックします。
ダミーと来客数のグラフの種類を「折れ線」に変更して、第2軸のチェックマークをオンにします。設定が終わったらOKボタンをクリックします。
グラフが挿入されますが、今回紹介のために、グラフを大きくして、グラフタイトルを削除しておきます。
また、第1縦軸の目盛りの最高値を12000に変更しております。
あとは、ダミーの折れ線グラフを太くして、色を調整することで、来客数の折れ線グラフの縁取りのようにしていきます。
描かれたグラフでは、ダミーの折れ線グラフが来客数の折れ線グラフの後ろ側にあるために触ることができませんので、
書式タブのグラフ要素を「系列 "ダミー"」に合わせて、選択対象の書式設定をクリックします。
データ系列の書式設定作業ウィンドウが表示されますので、塗りつぶしと線にある、色や幅を調整していきます。
あとは、凡例に残っている、ダミーの文字を削除して完成です。
なお、完成例は、フォントサイズを大きく変更し、グラフエリアとプロットエリアを塗りつぶしています。
このように、ちょっとしたことでも、簡単にいかない場合がありますので、その場合は、ちょっとアイディアをプラスする必要がありそうですね。