Excel。発注書でお馴染みのCHELING.MATH関数は希望の単位に切り上げる関数です。
<CHELING.MATH関数>
注文書に「10個単位でお願いします」とか「ダースでの注文」というように、個数の注文ではなくて、注文先の単位に揃えて注文をしなければいけません。
15個発注したいけど、10個単位だから5個増やして、20個で注文するというようなケースで使用する関数が、CHELING.MATH関数です。
10個や100個など区切りがいい数値ならば、CHELING.MATH関数を使う必要はあまりないかもしれませんが、ダース(12個)での注文となると、少々わかりにくくなってきます。
そのため、誤発注を生じる危険性が増してしまいます。
なお、CHELING.MATH関数は、単位を揃える時に、増加させて単位に揃える、切り上げをする関数ですが、逆に、単位を揃える時に、発注数を減らして、単位を揃える、切り下げをする関数が、FLOOR.MATH関数です。
CHELING.MATH関数とFLOOR.MATH関数は親戚みたいな関数です。
では、次の表を使って確認していきましょう。
商品はどれも、ダース(12個入り)としています。
D列の注文合計は、大森店と蒲田店がそれぞれ発注希望数をだしたものの合計値を算出しています。
D3には、お馴染みのSUM関数を設定しています。
=SUM(B3:C3)
そして、F列の箱数ですが、何箱で注文すればいいのか分かるようにした列です。
F3には、単純に、
=E3/12
という除算の計算式を設定しています。
E3をクリックして、CHELING.MATH関数ダイアログボックスを表示します。
手入力でも問題はありませんが、モードというあまりつかわない引数について説明したいので、ダイアログボックスで作成します。
数値には、注文合計のD3
基準値には、ダースなので、12
モードは省略することができます。
省略すると、0が設定された場合と同じになります。
今回は、省略します。
このモードについては、あとで説明しますが、モードという引数があるということを確認しておきましょう。
では、OKボタンをクリックして、完成です。
E3には、
=CEILING.MATH(D3,12)
という数式が設定されていますので、オートフィルで数式をコピーしましょう。
これで発注数を算出することができました。
ここで、引数のモードについて説明しておきます。
このモードは負数の時にどのようにするのかを決めることできる引数です。
省略や0にすると、0に近い数値に切り上げをします。
1と設定すると、0より遠い数値に切り上げをします。
このような違いがあります。
さて、CHELING.MATH関数を使わないで算出しようとすれば、鉛筆の注文合計が133ということは、12で除算した余りを12から減算した分を、133に加算すれば、注文数になるわけですが、不足分を補う必要がないケースもありますので、それを考慮した計算式を作ろうとするとかなり煩雑になります。
ただ、算出することは可能といえば可能です。
このように、Excelには様々な用途で活躍できる関数が用意されていますので、煩雑な計算式になりそうなときがあれば、関数を探してみると使える関数が見つかるかもしれませんね。