Excel。標準正規分布グラフの左右の棄却域を塗りつぶすにはどうすればいいの?
<正規分布>
正規分布グラフの左右の棄却域と呼ばれているところを、塗りつぶすのですが、Excelのグラフではどのようにしたらいいのでしょうか?
次のようなグラフを作りたいわけです。
標準正規分布のグラフですが、左右端が塗りつぶされていますよね。
この塗りつぶされているところを、「棄却域」と呼ばれています。
今回は説明のために、左右それぞれ別々の色で塗りつぶしをしています。
このグラフを作るのには、細かいデータの表を準備する必要があります。
横軸は、-4~4までを0.1ずつで用意しています。
正規分布の、B5には、
=NORM.DIST($A5,B$1,B$2,FALSE)
という数式を設定してあります。
NORM.DIST関数の説明は、棄却域を塗りつぶすのが今回の目的なので、割愛します。
左棄却域(左側)ですが、-4~-2を正規分布のデータをセル参照で、数値をコピーしております。この値が塗りつぶすための数値になります。
同じように、右棄却域(右側)は、2~4を正規分布のデータをセル参照で、数値をコピーしております。この値が塗りつぶすための数値になります。
普通、正規分布グラフを作成するには、散布図をつかって描くのですが、散布図では塗りつぶすことができません。
そこで、面グラフをつかって描く必要があります。
なぜ、0.1刻みの表を作ったのかというと、面グラフは、線を滑らかにすることができないので、データ量を増やすことで、放物線を綺麗に描くことができるというわけです。
では、グラフをつくっていきましょう。
A4:D85を範囲選択して、挿入タブの「すべてのグラフを表示」をクリックします。
グラフの挿入ダイアログボックスが表示されます。
おすすめグラフタブに「折れ線」が表示されていれば、そのままOKボタンをクリックします。一度、「折れ線」にしてから修正するほうが、簡単です。
もし、折れ線の放物線がなければ、すべてのグラフタブの折れ線から、放物線になっているものを選択します。
このグラフを面グラフに変更していきます。
グラフのデザインタブの「グラフの種類の変更」をクリックします。
再度、グラフの種類の変更ダイアログボックスが表示されますので、すべてのグラフタブの「組み合わせ」をクリックします。
すべて、グラフの種類を面に変更したら、OKボタンをクリックします。
グラフはこのようになりました。
ところで、なんで最初から「面グラフ」にしないのかというと、次のグラフのように、塗り分けの境界線が斜めになってしまうからなのです。
これを直すのがとても、面倒なので、折れ線で一度確定してから、面グラフに変更しています。
凡例を削除して、グラフタイトルを標準正規分布に変更します。
青色の部分をクリックして、塗りつぶしを「なし」。
図形の枠線を設定します。
最後に、横軸の表示を修正していきます。
横(項目)軸をクリックして、書式タブの選択対象の書式設定をクリックします。
軸の書式設定作業ウィンドウが表示されます。
軸のオプションのラベルにある「間隔の単位」を5に変更します。
これで、完成です。
正規分布グラフは、線グラフのイメージがあるので、なかなか面グラフをつかうという発想が浮かびにくいですが、線グラフでは塗りつぶすことができないので、塗りつぶしたい場合は、塗りつぶしができるグラフから考えてみると、いいかもしれませんね。