Excel。スピルで革命!計算表も九九の表も秒殺?で作れちゃいます。
<スピル>
Office365やExcel2019にも搭載された『スピル』。
スピルはアイディア次第で今まで行っていた作業を劇的に改善する可能性を秘めています。
「オートフィルで数式をコピー」や「絶対参照」などを設定しなくても、簡単に算出することができます。
配列関数が改善された新機能というところでしょうか。
次の表を用意しました。
B列は金額の20%の数値を、C列は金額の30%の数値を算出したいという表です。
旧来ならば、B2の数式は、
=A2*B1
と設定してしまうと、オートフィルで数式をコピーしても、セル参照が固定されていないので、正しく算出されません。
当然C列にもオートフィルで数式をコピーしたところで、とんでもない結果が算出されてしまいます。
そこで、今までならば、複合参照をつかって、セル参照がズレないようにしていたわけです。
ただ、この複合参照がやっかいで、慣れないと、「こっちは、列を固定して?まてよ、行を固定しないといけないのでは?」というように、『頭の体操』が必要でした。
ところが、『スピル』という機能は、頭の体操から解放してくれるのです。
B2に次の計算式を設定します。
=A2:A8*B1:C1
確定すると、ビックリ。
何の問題もなく、算出してくれました。
範囲選択×範囲選択だけです。
複合参照も、オートフィルで数式をコピーも行っていません。
これが、『スピル』です。
Office365 insiderでは、かなり前から搭載された新機能が、いよいよ、Excel2019にも搭載されたわけです。
この機能を知っている。
いないでは、今後作業効率が変わってくるかもしれませんし、新人スタッフは、「スピル」を勉強してくるかもしれませんので、ベテランさんも知っておいて損はないかもしれません。
このスピルは、「Spill」という単語で、溢れるという意味だそうです。
計算式が溢れた。という認識のようです。
なので、C2のセルをクリックして、数式バーで数式を確認すると、文字の色がグレーになっています。
修正する場合は、B2の溢れる元を直す必要があります。
ということで、インストラクター泣かせの、このスピル。
今まで、九九の表を使って複合参照の説明をしていましたが、このスピルの登場で、秒殺?
九九の表のフレームをつくったら、B2をクリックして、
=A2:A9*B1:I1
と数式を設定したら、完成です。
九九の表をつくるのが、簡単になってしまいましたが、複合参照のスキルが不要になったわけではありません。
条件付き書式をはじめ、まだまだ、複合参照をつかわないといけないことがあります。