Excel。そこに関係性はあるのか?ないのか?相関関係はCORREL関数で一発算出できます。
<CORREL関数>
データを集めただけでは、ただの数字の情報にすぎません。
しかしながら、こちらの数値とあちらの数値には関係性があるなど、Excelには、ちょっとした関数をつかうことで、今まで見えなかった角度から、仮説をみつけることができたりもします。
例えば、次の資料をつかってみることにします。
B列のWritingの数値と、C列のListeningの数値には、例えば、Writingの数値が良ければ、Listeningの数値も良いなどの、関係性があるのでしょうか?
一目見ただけではわかりませんね。
この手の資料をみて、『直感』というのは、ビジネスではちょっと怖いですよね。
そこで、関係性。
つまり、相関関係があるのか、ないのか数値的な観点から判断したいわけです。
この相関関係を一発で算出してくれる関数が、Excelには用意されています。その関数は「CORREL関数」です。
F1にCORREL関数をつかって、相関関係を算出してきます。
CORREL関数の引数は、CORREL(配列1,配列2)となっていて、それぞれの数値の範囲なので、CORREL関数ダイアログボックスを表示せず、手入力で数式をつくっても、問題はないかと思われます。
F1の数式は、
=CORREL(B2:B11,C2:C11)
関数の数式としては、簡単に作成できます。
0.19457と相関係数は、算出されました。
算出はされたのですが、いったいどのようなことがわかったというのでしょうか?
相関係数は、「1」に近ければ、「正の相関」が強いと判断できます。
「-1」に近ければ「負の相関」が強いわけですが、「0(ゼロ)」に近いのであれば、「無関係」ということが判断できるようになっています。
今回は、0.19457ですから、「1」よりも「0(ゼロ)」に近いと判断できますので、「無関係」であると、仮説を立てることができるわけです。
Writingの数値と、Listeningの数値をそれぞれ降順にしてみたデータで、算出してみましょう。
全員のデータをWritingが大きければ、Listeningも大きいデータとしましたから、F1の相関係数は、0.93992と算出されました。
今回の結果は、「0(ゼロ)」よりも「1」に近いので、「関係性」があると判断できるわけですね。
なので、数値だけ集めただけの資料ではもったいなので、色々な角度から見てみるといいのかもしれませんね。
最後に、ちょっと注意しないといけないことがあって、CORREL関数をつかって簡単に算出することはできるのですが、『疑似相関』といって、隠れた要因があるために、相関関係があるように見えたりもします。
ただ、業務を改善したいなど、どこから考えたらいいのかわからない、つまりゼロから過程を建てるのは難しい場合は、CORREL関数をはじめとした、様々な関数をつかい、その結果から仮説を生んで、検討していくというのもいいのかもしれませんね。