Excel。Excel2013で二重ドーナツグラフを作ってみよう
<二重ドーナツグラフ>
円グラフは一つの項目の比率を表すことができますが、例えば次のような表を各店舗と各地域を合わせたグラフを作ろうとすると、
円グラフでは対応することが出来ません。
そこで登場するのが、二重ドーナツグラフというわけです。
二重ドーナツグラフとは、このようなグラフですね。
二重ドーナツグラフ自体を作ることは、比較的容易なのですが、
最初の問題は、グラフの元になる表をしっかり作ることにあります。
三重ドーナツグラフの時にもご紹介しておりますが、
列の左側が内側に描かれるようになっていますので、
今回の場合、地域合計を外側に描きたいので、
C列の売上よりも右側に作らないといけないわけです。
事前の準備として、外側のデータラベル用の地域(A列)も用意しておきます。
同じように、ドーナツグラフの穴に合計値を表示したいので、
A8に合計値を算出しております。
このA8の合計値には、次のような数式を設定してあります。
="合計"&CHAR(10)&TEXT(SUM(D2:D7),"#,##0")
お馴染みの、SUM関数ではなくて、
数式がアレンジされていますが、説明は後ほど。
それでは、B1:D7まで範囲選択をして、
挿入タブの「円またはドーナツグラフの挿入」からドーナツグラフをクリックします。
ドーナツグラフが表示されました。
グラフタイトルと凡例を削除して、ドーナツの穴が大きすぎるので、
小さくしていきます。
ドーナツグラフの内側である、系列 "売上"をクリックして、
書式タブの選択対象の書式設定をクリックすると、
右側に、データ系列の書式設定作業ウインドウが登場します。
系列のオプションの「ドーナツの穴の大きさ」を小さくします。
後ほど、穴に合計値を表示させますので、45%にしておきます。
初期設定の色だとわかりにくいので、
それぞれの系列ごとに色を変更しておきましょう。
それぞれの系列をクリックして、
作業ウインドウを「データ要素の書式設定」の塗りつぶしにすれば、
色の変更ができますので、簡単に変更することができます。
データラベルを表示させますので、ドーナツの内側をクリックすると、
書式タブのグラフ要素が系列 "売上"になっているのを確認して、
グラフの要素の「データラベル」にチェックマークを付けて、
「その他のオプション」をクリックします。
データラベルの書式設定作業ウインドウが表示されますので、
ラベルオプションに移動して、
「ラベルの内容」を分類名とパーセンテージにチェックマークをつけて、
区切り文字を「(改行)」に変更しましょう。
グラフにデータラベルが表示されました。
ドーナツグラフの外側をクリックして、
グラフの要素が系列 "地域合計"になっていることを確認して、
内側と同じようにデータラベルの要素を追加していきます。
データラベルの書式設定作業ウインドウをラベルオプションにします。
パーセンテージと、区切り文字を「(改行)」にすることは同じなのですが、
分類名にチェックマークをつけても、「新宿」「横浜」と表示されてしまいます。
そこで、セルの値にチェックマークをつけると、
データラベル範囲ダイアログボックスが表示されますので、
A列の地域名を選択します。
これで、データラベルが内側・外側ともに表示することが出来ましたね。
最後に、ドーナツの穴に合計値を表示していきます。
グラフエリアをクリックして、
挿入タブから横書きのテキストボックスを挿入します。
テキストボックスにカーソルが出ていますので、
そのまま数値を入力するのではなくて、
数式バーをクリックして、「=」(イコール)を入力して、
A8をクリックして数式を確定させましょう。
あとは、テキストボックスのサイズと場所を調整して完成です。
さて、このテキストボックスに表示された文字についてですが、
まず、テキストボックスにカーソルがある状態で、
数式バーに「=」(イコール)を入力してセル番値を指定すると、
セル参照してくれます。
そこで、数式をアレンジする必要があったのです。
="合計"&CHAR(10)&TEXT(SUM(D2:D7),"#,##0")
合計という文字を表示したいので、"合計"と入力します。
「&」を使って結合させます。
CHAR(10)は、改行と意味です。CHAR関数でコードナンバー10は改行。
TEXT(SUM(D2:D7),"#,##0")
なぜ、テキスト関数を使っているのか?というと、
そのままセル参照しただけでは、表示形式が消えてしまうからです。
二重ドーナツグラフですが、挿入すること自体は簡単ですが、
そのあとのアレンジまで考えると色々スキルアップできる要素が詰まっていますので、
機会があれば是非作ってみませんか?