Excel。九九の表は複合参照でなくてデータテーブルが楽!
<データテーブルと複合参照>
Excelには、驚くほどの様々な機能が搭載されていますが、意外と知っていると便利だったりするものの中に、『データテーブル』というのがあります。そこで、今回は、『データテーブル』を使って九九の表を作っていきます。
【複合参照で九九の表】
九九の表?と思うかもしれませんが、九九の表の作成は【複合参照】を使うので、難易度がアップします。
なぜ、複合参照を使わないといけないのかというと、「行だけ」「列だけ」の固定をしないといけないからです。
例えば、E3の数式を=E2*D3とすれば、E3には、4と算出されますが、この数式をオートフィルで数式をコピーすると、当然相対参照なので、セル番地がズレてしまします。
E2に着目して考えてみると、
オートフィルで、下方向にコピーすると、次のようになってしまいます。
E10の数式を確認すると、=E9*D10
E2を参照してほしいのに、E9になっています。では、絶対参照にすれば、いいのでしょうか?
たしかに、E列は上手くいきますが、となりのF列にオートフィルで数式をコピーすると、
絶対参照のためE2を常に参照するため、F2を参照してくれません。
そこで、常に2行目を参照してほしいけど、列は移動(相対のまま)させたいということから、=E$2*D3とすることで、2行目を参照することができます。
次に、列も同じです。D列を常に参照させたいわけですが、行は移動しないといけません。
よって、E3の数式は、
=E$2*$D3
とすることで、オートフィルで数式をコピーすれば九九の表が完成します。
紹介したように、【複合参照】をつかわないと、簡単に算出することができません。
【データテーブルで九九の表】
列×行のような、ある計算式を用意しておいて、列や行の数値がかわるだけで、いっぺんに結果を算出することができるのが、『データテーブル』。馴染みが薄いかもしれませんが、知っていると結構便利ですので、今回は、九九の表を使って紹介していきます。
次のような表を用意します。
A2:B3に列と行にある数値を設定しておきます。D2で使うための欄です。
D2には、E3:L10に算出させたい計算式を設定しておきます。
今回は、単なる乗算なので、=B2*B3
これで準備完了ですので、D2:L10を範囲選択して、データタブの「What-If分析」にある「データテーブル」をクリックします。
データテーブルダイアログボックスが表示されますので、列と行を設定していきます。
行の代入セルには、B3。列の代入セルはB2。
そして、OKボタンをクリックしましょう。
このように簡単に算出することができました。
もっと高度な計算式を左上に設定しておけば、様々な数値でどのように変わるの一目瞭然の表を作ることも出来ます。
最後に、左上のD2に数値が見えてしまっているので、見えなくして完成です。
D2をクリックして、セルの書式設定ダイアログボックスを表示しましょう。
表示形式の「ユーザー定義」の種類を「;;;(セミコロン×3)」と入力してOKボタンをクリックしましょう。これで、見えなくすることができました。
Excelには、意外と知られていない機能がたくさんありますので、アレコレ確認してみると、それぞれの現場で使えるものが潜んでいるのかもしれませんね。