Excel。名前の定義って何?範囲が増える時に使うといいの?
<名前の定義とテーブル>
日々の販売金額を入力すると、月の合計・平均・最大値が算出されるという表があります。E2は期間の合計なので、
=SUM(B2:B6)
という数式を設定するわけですが、引数にはB2:B6という固定した範囲が設定されています。
同様に、E3には、平均。E4には、最大値と算出するための数式を設定していきます。
E3の数式は、
=AVERAGE(B2:B6)
E4の数式は、
=MAX(B2:B6)
と設定しています。
単純に一度だけの算出ならば、これで全く問題ないのですが、翌日の10月6日のデータを入力しても当然、範囲がB2:B6と固定されていますので、自動的に拡張されませんので、計算式の修正が発生します。
一つだけならいいのですが、複数変更する場合、面倒ですし、修正ミスが発生する危険性も増します。
そこで、名前の定義で名前を設定してその名前を数式で使うと、時短というか作業効率を改善することができます。
【名前の定義:範囲に名前をつける】
セルや範囲に名前を設定することができます。それが、名前の定義。早速設定していきましょう。
B2:B6を範囲選択して、名前ボックスをクリックして、名前を入力します。
今回は、わかりやすいように、「販売データ」と設定しました。
【数式で使用する】
F2に名前を使ったSUM関数を作っていきましょう。オートSUMボタンを使った場合、オートSUMボタンをクリックすると、=SUM()と表示されます。その引数に名前を入力しますが、数式タブの「数式で使用」をクリックすると、先程設定した「販売データ」という名前がありますので、クリックします。
F2の数式は、
=SUM(販売データ)
となりました。同じように、平均と最大値も名前を使って算出してみましょう。
E列とF列とも同じ結果になっています。
【データが増えると一目瞭然】
7行目にデータを増やしてみましょう。
今のところ、E列もF列も数値は変わっていません。では、名前の定義の範囲を変更しましょう。
数式タブの「名前の管理」をクリックして、名前の管理ダイアログボックスが表示されますので、範囲を変更します。
名前の管理ダイアログボックスを閉じます。F列は範囲が変わったことで、算出結果も変化したことがわかります。
このように、同じ範囲を使っている計算式などがある場合には、「名前の定義」を使うことで、変更作業が激減します。
【さらにテーブルにするといい】
確かに名前の定義で設定した名前を使うことで、数式の範囲を変える必要はなくなりましたが、データが増えるたびに、「名前の管理」で範囲を修正するのは、これまた「面倒」そこで、A1からの表をテーブルにしてみましょう。
挿入タブのテーブルをクリックして、テーブルの作成ダイアログボックスが表示されますので、範囲を確認して、OKボタンをクリックします。
テーブルが設定されました。
データを追加してみましょう。
「名前の管理」で変更しなくても、増えたデータ分も反映されていますね。
テーブルにすることで、名前の範囲も自動的に拡張されるようになっています。
要するに、名前の定義とテーブルを合わせて使うことで、数式の範囲修正という作業から解放されます。