7/03/2019

Excel。簡単に資料にプラス。会議資料は平均値だけでいいの?【Average】

Excel。簡単に資料にプラス。会議資料は平均値だけでいいの?

<AVERAGE・MEDIAN・GEOMEAN・MODE.SNGL関数>

会議でお馴染みの数値で構成された様々な資料。多くの資料には、合計値や平均値を算出しています。
平均値が曲者と何度か書いていますが、平均値だけではダメだったということケースも多々あります。

そこで、簡単に資料にプラスするといいものがありますので、確認していきましょう。

アンケート結果の表を用意しました。

最初に、サンプルAとサンプルBの平均値を算出してみましょう。

G2には、
=AVERAGE(C2:C16)
という数式を作っています。H列にオートフィルを使って数式をコピーします。

平均値もしっかり算出することができたので、資料としてはこれで十分といえば十分なのですが、サンプルBのデータをみると、なんか納得いかないというか…

【数字が偏っている場合】

サンプルの数値が、分散しているのならば、平均値は意味を成すのかもしれませんが、サンプルBのように、二極化しているように、(分布が)偏っている場合、平均値と実際のデータとの間に、「感覚の差」が出てしまうことがあります。

サンプルBは、1の件数が結構あるのに、平均値が高いイメージが生じています。

このように、データが偏ていることも想定しないといけませんので、資料にプラスしたい計算式があります。

【データの真ん中にある数値=中央値】

単純にデータを昇順に並べて、その中間地点の数値を、中央値と呼びます。

使用する関数は、MEDIAN関数です。
G9の数式は、
=MEDIAN(C2:C16)
と入力するだけで、中央値が算出することができます。

オートフィルを使って数式をコピーすると、サンプルBは、5と算出されています。
平均値と比べるとサンプルAもBも違っていることが確認できます。

中央値はあくまでも、データの中心地点でしかありませんので、1と10だけのデータだと、1か10が中央値になってしまうので、中央値も万全ではありません。

【数値が離れている時の平均は、幾何平均】

サンプルBのように、数値が偏っている場合や、一部に突出したデータ(外れ値)がある場合には、AVERAGE関数で平均を算出するよりも、幾何平均のGEOMEAN関数を使う方がいい場合もあります。

幾何平均は、相乗平均とも呼ばれています。なお、AVERAGE関数は、算術平均です。

G4には、
=GEOMEAN(C2:C16)
という数式を設定します。
オートフィルを使って数式をコピーしてみましょう。

サンプルBは、3.26…とデータの感覚に近いようになってきました。
なので、算術平均のAVERAGE関数だけではなくて、幾何平均のGEOMEAN関数も併記して使用してあげると資料としてプラスすることができます。

ちなみに、もう一つExcel関数には、平均があって、調和平均のHARMEAN関数があります。速度の平均を算出する時に使う関数ですね。

【データの登場回数を知るには、MODE.SNGL関数】

平均値とは別で、データの中でどの数値が一番多いのかがわかれば、データの偏りがわかります。そこで、使用する関数が、MODE.SNGL関数です。

G5の数式は、
=MODE.SNGL(C2:C16)
と設定するだけで、簡単に算出できます。

サンプルAはデータ内で一番多いのが9で、サンプルBは1が一番多く登場していることがわかりました。

このように、平均値だけにとらわれずに、ちょっとしたデータをプラスしてみるといいかもしれませんね。