Excel。1回目と2回目のデータに差はあるのかないのか?そこでt検定のT.TEST関数の出番です。
<T.TEST関数>
期間をあけて、同じ試験を2回受けてみた結果の表があります。
1回目と2回目の数値ですが、見た感じでは、あまり差を感じません。
データ同士に差があるのかないのか?直感で判断するわけにはいきません。
それぞれの平均値を算出したとしても、数値としての差はありますが、なかなか判断できません。
1件ごとに、1回目よりも2回目の数値がいいというIF関数をつかってみて、2回目の成績がいい件数を数えたところで、2回目の数値が1でも大きければ、計上されてしまいます。
差があるのか、ないのかを調べたい時に登場するのが『t検定』です。
そして、使う関数は、T.TEST関数。
T.TEST関数を使えば、数値として、差があるのか、無いのかを算出することができます。
T.TEST関数は、「t検定」の時に使う関数で、2つの母集団の平均値に差があるかどうかを調べることできる関数です。
1回目と2回目は同じ内容の試験でしたが、2回目は1回目を経験しているので、2回目の方がたぶん、数値はいいのではないかなと、予想を立ててT.TEST関数で算出していきます。
それでは、F1にT.TEST関数の数式を作ってみましょう。
=T.TEST(B2:B11,C2:C11,1,1)
T.TEST関数の引数を確認していきましょう。
配列1は、1回目側なので、B2:B11 と範囲選択します。
配列2は、2回目側なので、C2:C11 と範囲選択します。
検定の指定(尾部)ですが、1の「片側分布」を選択します。
「片側分布」は、いずれかが大きいかどうかを調べる時に使います。
「両側分布」は、差があるかどうかを調べる時に使います。
1回目の経験があっての2回目なので、たぶん、2回目の方が点数は高くなっているのではという想定を立てましたので、1の「片側分布」をつかって算出しようと思います。
検定の種類を1の「対」とします。
1の「対」をつかうのは、同じ人が、1回目と2回目を経験していますので、このような同じ人の評価の場合は、「対」を使います。
なお、2の「等分散の2標本」は、母集団の分散が等しいと仮定される場合で使用します。
3の「非等分散の2標本」は、母集団の分散が等しいと仮定されない場合で使用します。
F1の値は、0.0487。パーセント表示に変更すると、4.88%と算出できました。
「0.05以下ならば、平均値に差があるといえる。」といわれています。
今回は0.05以下なので、見た目似た感じのデータ同士の比較でしたが、差があることが数値的に算出することができました。
Excelには、様々な関数が用意されていますので、実務で使えそうなものを増やしていくといいかもしれませんね。