Excel。条件付き書式の設定する順番を考えないとうまく出来ません。
＜条件付き書式＞
新人研修や初心者の方向けの講座で、必ずご紹介する【条件付き書式】。
数件のデータでしたら、目視で確認するのでもいいかもしれませんが、
それでも正確とは言い切れませんし、さらに、データの件数が大量になった場合だったら、
人間が判断して書式を設定するよりも、確実。
しかも、高速に設定することが出来て非常に便利なのです。
ところが、この条件付き書式。設定する順番によって、うまく反映してくれないのです。
まぁ、そのようになってしまった場合には、順番を入れ替えればいいだけなのですが、
【条件付き書式】のクセを知っておいて損はありませんので、
今回は、そのクセをご紹介します。
下記の表があります。
次のような条件付き書式を設定していきたいと思っております。
１．テストを受験していない人をわかるようにしたいので、-（ハイフン）に任意の文字の色とセルの塗りつぶしを設定する
２．80点より大きいセルは、任意の色で塗りつぶしを設定する
３．60点より大きいセルは、任意の色で塗りつぶしを設定する
特に問題はないように思えますが、条件付き書式を設定していきましょう。
最初は、ハイフンから設定しましょう。
C3:D10を範囲選択して、ホームタブの条件付き書式をクリックして、
セルの強調表示ルールから、文字列をクリックすると、
文字列ダイアログボックスが表示されます。
次の文字列を含むセルを書式設定の左のボックスには、-（ハイフン）を入力して、
今回書式は、濃い黄色の文字、黄色の背景を選択して、
OKボタンをクリックしましょう。
設定されましたね。次の条件を設定してきましょう。
続いては、「80点より大きいセルは、任意の色で塗りつぶしを設定する。」でしたね
範囲選択は、C3:D10で、今回の条件付き書式は、より大きいなので、
セルの強調表示ルールの、「指定の値より大きい」を使っていきましょう。
指定の値より大きいダイアログボックスが表示されます。
左のボックスには80と入力して書式は、青色で塗りつぶしたいので、
ユーザー設定の書式を選択すると、セルの書式設定ダイアログボックスが表示されます。
塗りつぶしタブをクリックして、青色を選択してOKボタンをクリックします。
指定の値より大きいダイアログボックスに戻りますので、こちらもOKボタンをクリックします。
アレレ？最初に設定した-（ハイフン）の設定はどうしてしまったのでしょうか？
取りあえず、最後の「60点より大きいセルは、任意の色で塗りつぶしを設定する。」も
設定しましょう。
途中までは80点と同じです。
指定の値より大きいダイアログボックスの左側のボックスには60と入力して、
塗りつぶしを今回は、オレンジ色にしてみます。
すると、どうなったでしょうか？
ありゃま。先ほどの80点より大きいで設定した青色が全くなくなってしまいましたね。
これでは、色分けしてわかりやすくしようとしたのに、意味がなくなってしまいました。
なぜこのようなことになったのかというと、設定した順番が原因なのです。
【条件付き書式】は後から設定した条件が上書きしていく構造になっています。
わかりやすいほうから説明しますと、先に80点より大きい と設定しました。
そして、60点より大きい を設定しました。
当然、60点より大きいわけですから、80点より大きいも含んでいる訳ですね。
ですので、60点より大きい で設定した書式が80点より大きい
という条件になっているセルにも反映されてしまったわけです。
では、-（ハイフン）はというと、これは、文字コードに関係してきます。
文字コードというのが、それぞれの文字に設定されていまして、
数字のあとに文字が来る順番になっております。
ですので、80点より大きい だと文字も含んでしまうのです。
それでは、どのようにしたらいいのでしょうか？
当然、設定する順番を逆さまにすればいいのでしょうけれど、
だいたい設定する時に数字の大きいほうから設定すると思いますし、
ワザワザこのようなケースを理解して、想定している人は、なかなかいないと思います。
そこで、条件付き書式の設定する順番を変更することができますので、それで対応してみましょう。
C3:D10まで範囲選択をして、条件付き書式の中のルールの管理をクリックします。
ルールの管理ダイアログボックスが表示されます。
条件の順番を変えるボタンを使って、
順番を逆にしましょう。そして、OKボタンをクリックします。
では、結果を確認してみましょう。
ちゃんと、条件通りの書式が設定されましたね。
このように、条件付き書式は、便利なのですが、
設定する順番に注意が必要なので、
