Excel。トリム参照?新しい考え方がInsider版に追加。TRIMRANGE関数も追加。
<TRIMRANGE関数とトリム参照>
Microsoft365のExcel。
Insider版に新しく「トリム参照」という考え方が追加されました。
C列の金額を算出するにあたり、スピル機能に対応した数式をつくってみました。
C2には、
=A2:A7*B2:B7
以前は、配列関数で設定しましたが、今は昔という感じになりましたね。
スピル機能をつかわなければ、
=A2*B2
と求めた後に、オートフィルで数式をコピーする必要がありましたが、スピル機能によりゴーストが発生するので、オートフィルで数式をコピーする必要はありません。
たしかに、ゴーストが発生するので、便利ではありますが、データが増えた場合のことを考慮して、C2の数式を
=A2:A10*B2:B10
としてみるとどうなるのでしょうか。
金額は求めることができました。
ただ、A8:B10に数量や単価が入力されていませんので、「0」が表示されています。
この「0」。
いりませんよね。
削除したくても、ゴーストなので、削除することができませんでした。
そこで、登場したのが、「トリム参照」というわけです。
=A2:A10*B2:B10
という数式を「トリム参照」を追加、修正してみます。
=A2:.A10*B2:.B10
すると、「0」が消えました。
数値がないところがトリミングされたというわけです。
これが、「トリム参照」です。
「:.」としていますが、これは、Trim Trailing(トリムトレーリング)という種類になります。
「.:」は、Trim Leading(トリムリーディング)という種類にすると、先頭をトリミングしてくれます。
「.:.」は、Trim All(トリムオール)という種類もあって、Trim TrailingとTrim Leadingを組み合わせたのがTrim Allです。
このトリム参照の関数も登場しました、これが、TRIMRANGE関数です。
TRIMRANGE関数
読み方: トリムレンジ
分類: 検索/行列
TRIMRANGE(Range,[Row_trim_mode],[Col_trim_mode])
範囲または配列の外側のエッジからすべての空の行と列を除外します。
Trim_modeは、
3がデフォルトで「.:.」のTrim All。
1が、「:.」のTrim Trailing
2が、「.:」のTrim Leading
を設定することができます。
先程のトリム参照の数式をTRIMRANGE関数にしてみます。
=TRIMRANGE(A2:A7,2,2)*TRIMRANGE(B2:B7,2,2)
このように、先程のトリム参照の結果と同じように「0」を表示されていないことが確認できます。
最近、スピル機能とか追加されたばかりというのに、さらに、トリム参照。
近いうちに通常のMicrosoft365にも追加されるかもしれません。
使ってみたい方は、Insider版にしてみるのもいいかと思います。