<マーカー付き折れ線グラフと面グラフ>
色んなところで講義をやらせていただいておりますと、色んなご質問というのも結構ありまして、
それも、実務実践向けなものですから、
なかなか書籍とかテキストに書いてない事も多くありまして、そのような質問の中から、
今回は、折れ線グラフが2本あって、
その間の【差】をわかるように塗りつぶしたいというご質問をご紹介していきます。
まず、下記のような2本が表示されている折れ線グラフがあります。
この2014年と2015年の間を塗りつぶしたいという事なのです。
つまり、
このようにしたいという、ご質問だったわけです。
なるほど、図形で塗りつぶすなんてことをしたら、数値が変わったら、対応できませんよね。
そこで、ここは、マーカー付き折れ線グラフと面グラフを使って解決していきましょう。
では、グラフの基になる表を作成していきましょう。
普通ですと、このデータだけでグラフをつくると、折れ線グラフしか作れません。
そこで、塗りつぶしをするためのデータを作っていく必要があります。
まず、2014年のデータと2015年の差を塗りつぶしたい訳ですので、
土台となるC3を参照する列とその上に積み重ねる【差】の数量の列を作っていきます。
E3には、=C3という数式を入れてE8までコピーをしております。列名は土台としました。
F3には、=D3-C3という数式を入れてF8までコピーをしております。列名は間としました。
これで、表は完成しましたので、まずは、マーカー付き折れ線グラフを作っていきますので、
B2:F8を範囲選択をして、挿入タブの折れ線の中から、
マーカー付き折れ線グラフをクリックしましょう。
まずは、すべてのデータがマーカー付き折れ線グラフになりましたね。
当たり前ですが、2014年のデータと土台のデータは同じですから、重なって見えていません。
では、まず土台を積み上げ面グラフに変更していきます。
マーカー付き折れ線グラフの土台をクリックする、
または、データ要素から、系列 "土台"を選択して、
デザインタブのグラフの種類の変更をクリックします。
そうすると、グラフの種類の変更ダイアログボックスが表示されますので、
面から積み上げ面グラフを選択してOKボタンをクリックしましょう。
土台が、積み上げ面グラフに替わりましたね。
同じ要領で、今度は、間を選択あるいは、グラフ要素、系列 "間"と選択して、
先程と同じように、積み上げ面グラフに変更していきましょう。
これで、間も積み上げ面グラフにかわりました。山場は突破しましたので、
あとはクリンアップしていきましょう。
最初は、土台の塗りつぶしを無にしていきます。面グラフの土台をクリックして、
書式タブの図形の塗りつぶしから、塗りつぶしなしをクリックします。
また、間も紫色ですので、パステル調の色に変更していきますので、
面グラフの間をクリックして、
今度は、塗りつぶしなしはなく、好きな色を選択してクリックしましょう。
続きまして、凡例に余計なものが表示されていますので、削除して、
凡例を下に移動していきます。
凡例の中の間という文字を選択します。
選択しましたら、DELキーで削除しましょう。同じ要領で、土台も削除します。
凡例を下に移動するには、レイアウトタブの凡例から凡例を下に配置を使うと便利です。
すると、グラフはこのようになりました。
これで、完成といえば、完成なのですが、グラフの両脇が空いてしまっているので、
それをくっつけたいと思います。
1月2月とプロットされています。横(項目)軸をクリック、
または、グラフの要素を横(項目)軸にして、選択対象の書式設定をクリックします。
軸の書式設定ダイアログボックスが表示されますので、軸のオプションから、
軸位置を目盛に変更します。
閉じるボタンをクリックしましょう。
これで、完成しました。
どうでしょう、確かに実務実践でないと使わないかもしれませんね。
ちなみに、数値が逆転したらどうなるのかを確認してみましょう。
2014年の1月の数値を60から130に変更してみます。
数値を変更しても、その間は塗りつぶされていますよね。
もし何か機会がありましたら、作ってみてはどうでしょうか。