Excel。回帰直線の傾きを算出するのがSLOPE関数です。
<関数辞典:SLOPE関数>
SLOPE関数
読み方: スロープ
分類: 統計
SLOPE(既知のy,既知のx)
回帰直線の傾きを算出する
【Excel・Word・PowerPoint・Access】あなたの「困った」を解決!10年以上の経験が詰まった、現場の疑問から生まれた実践テクニック集。作業効率を劇的に上げるOffice活用術をお届けします。
今回は、SLN関数~SORTBY関数までをご紹介しております。
SLN関数
読み方: エスエルエヌ
読み方: ストレートライン
分類: 財務
SLN(取得価額,残存価額,耐用年数)
減価償却費を定額表で算出します
Straight LiNe depreciationの略
SLOPE関数
読み方: スロープ
分類: 統計
SLOPE(既知のy,既知のx)
回帰直線の傾きを算出する
SMALL関数
読み方: スモール
分類: 統計
SMALL(配列,順位)
指定した○番目に小さい値を算出します
SORT関数
読み方: ソート
分類: 検索/行列
SORT(配列,[並べ替えインデックス],[並べ替え順序],[並べ替え基準])
範囲または配列を並べ替えます
SORTBY関数
読み方: ソートバイ
分類: 検索/行列
SORTBY(配列,基準配列1,[並べ替え順序1],…)
範囲または配列を、対応する範囲または配列の値に基づいて並べ替えます
たった2つのデータからだけでも、ちょっとした関数を知っているだけで、色々と見えてきます。
例えば予測を立てる時につかう、y=ax+bでお馴染みの「回帰分析」。
このy=ax+bに当てはめてあげると、予測した数値を手早く導き出すことができます。
なお、aのことを、「傾き」。
bのことを「切片」といいます。
また、回帰分析は、TREND関数をつかえば、一発で予測値を算出することもできますが、TREND関数をつかってしまうと、「傾き」と「切片」がわからないまま算出するので、今回は、傾きと切片を算出して、予測値を算出してみます。
次のデータを用意しました。
この2つのデータを使って、来店客数が300人の時に、売上高の予測値を算出していきます。
最初に、F1の相関係数を算出しておきます。
相関係数は、CORREL関数を使えば、一発で算出できます。
F1の数式は、
=CORREL(B2:B9,C2:C9)
相関係数は、この2つのデータに何らかの関係性があるのか、そして、その関係性は強いのか弱いのかがわかります。
この値が、「1」に近ければ、関係性は強いと判断できます。
今回は、「1」に近いので、関係性は強いようです。
逆に「0」に近い場合は、関係性が弱いことを指します。
SLOPE関数をつかうことで、傾きの「a」を算出できます。
F3の数式は、
=SLOPE(C2:C9,B2:B9)
傾きの「a」は、8.847と算出されました。
INTERCEPT関数をつかえば、切片の「b」を算出できます。
F4の数式は、
=INTERCEPT(C2:C9,B2:B9)
切片の「b」は、186.33と算出されました。
この2つの数値を回帰分析の式に当てはめます。
F7の数式は、
=F3*300+F4
結果、yである売上高の予測値は、「2840.58」と算出されました。
このように、ちょっとした数式と関数を使うだけで、手早く、予測値を算出することができます。
日頃使っているデータをつかって、色々な角度から資料を作ってみると、見えなかったものが見えてくるかもしれませんね。
明日は雨だから…など、売上予測を直感で頼るのではなく、チョットしたデータがあれば、関数をつかうだけで、算出することができます。
また、関数をつかった計算式なので、散布図をつかった、近似曲線に数式を表示しなくても、大丈夫です。
では、次のデータを用意しました。
単回帰分析の式である、「y=ax+b」の傾きと切片を算出するところからおこなっていきましょう。
最初は「a」の傾きを算出するには、SLOPE関数をつかいます。
グラフを移動させて、F2にSLOPE関数の数式を設定して、傾きを算出します。
=SLOPE(C2:C11,B2:B11)
縦軸のYが売上高で、横軸のXが来店数なので、その範囲を設定してあげるだけで、aの傾きを算出することができました。
算出結果は、152.2238979。
グラフで表示した単回帰式の傾きと一緒であることが確認できます。
続いて、「b」の切片を算出してきます。
切片を算出するために使用する関数は、INTERCEPT関数をつかいます。
F3にINTERCEPT関数の数式を設定します。
=INTERCEPT(C2:C11,B2:B11)
算出結果は、-24.19721578。
散布図の近似曲線で表示した式の切片と、先程の傾きと同様に合致していることがわかります。
このように、わざわざ、グラフを用意する必要はありません。
これで、傾きと切片が算出できましたので、来店数を「20」だとした場合の、単回帰式にあてはめることで、売上予測を算出することができます。
=F2*F5+F3
と設定しています。
算出結果は、3020.2。
という予測値を算出することができました。
このように、比較的、簡単な数式をつかうことで、予測値を算出することができました。
しかし、この予測値は、SLOPE関数で算出した傾きやINTERCEPT関数で切片を算出しなくても、FORECAST.LINEAR関数で、一発算出することができます。
=FORECAST.LINEAR(F5,C2:C11,B2:B11)
単回帰式のxであるF5をつかって、あとは、Y軸とX軸を設定します。
その算出結果が、
3020.28
先程、SLOPE関数やINTERCEPT関数をつかって、算出した結果と同じ値が算出されていることが確認できました。
このように、FORECAST.LINEAR関数だけでも、知っているだけで、データがあれば、直感に頼らずに、予測値を算出することができます。
二つのデータの間をわかりやすくするために、「散布図」をつくってみたので、ついでに近似直線を描いてみました。
近似直線をクリックして、書式タブの「選択対象の書式設定」をクリックします。
グラフに数式を表示するとグラフにR-2乗値を表示するにチェックマークを設定します。
チェックを入れると、散布図に数式が表示されます。
なお、フォントサイズが小さいので大きくしております。
ちょっと難しい式のようにみえますが、予測を立てることができる計算式が表示されるわけです。
y = 8.6481x + 104.18 を説明すると、
yは、「目的変数」で、予測したい数値を指します。
8.6481は、「回帰係数」で、傾きを表します。横軸が1増加する時の縦軸の増加量です。
xは、「説明変数」で、横軸の数値を指します。
104.18は、「切片(せっぺん)」といって、横軸がゼロのときの縦軸の値です。
よく、回帰分析(単回帰分析)で登場する y=ax+b という一次方程式だったわけです。
では、もう一つの式。
R² = 0.8722
これは、「寄与率」とか、「重決定係数」といって、y = 8.6481x + 104.18の「目的変数」が「説明変数」によってどの程度説明できるかを示す式です。
y = 8.6481x + 104.18を87,2%説明できるという意味です。87.2%で予測値が使えるわけですね。
次の表は、今回の散布図を作成するのに使ったデータですが、予測値を算出するための数式を散布図で作成し、近似曲線を描かなければ求めることができないのでしょうか?
回帰係数は、SLOPE関数
切片は、INTERCEPT関数
寄与率は、RSQ関数
この3つの関数を使います。
回帰係数から算出してみます。
F3に次の数式を設定します。
=SLOPE(C2:C11,B2:B11)
F4に切片を算出してみますので、
=INTERCEPT(C2:C11,B2:B11)
最後に、寄与率をF5に算出します。
数式は、=RSQ(C2:C11,B2:B11)
算出された結果を確認してみましょう。
なので、関数で簡単に算出することができます。
最後に、
y = 8.6481x + 104.18
という計算式をつかうことで、予測できることができます。
たとえば、最高気温が32℃だとしたら、約380は販売できると予想することができます。
このように、ちょっとした関数を使うだけで、今までの資料にプラスすることが出来ますので、少しずつ加えてみるといいかもしれませんね。