Excel。FLOOR.MATH関数で指定した数値の倍数に切り捨てることができます。
<関数辞典:FLOOR.MATH関数>
FLOOR.MATH関数
読み方: フロア・マス
分類: 数学/三角
FLOOR.MATH(数値,[基準値],[モード])
指定した数値の倍数に切り捨てる
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FLOOR.MATH関数
読み方: フロア・マス
分類: 数学/三角
FLOOR.MATH(数値,[基準値],[モード])
指定した数値の倍数に切り捨てる
予算などで、1000円単位で、切り捨てた数値を算出したい時に使用する関数に「FLOOR.MATH関数」があります。
このFLOOR.MATH関数は負数の時にモードを使い分けることで、算出する数値が異なってきます。
B2に設定した数式は、
=FLOOR.MATH(A2,100,0)
オートフィルで数式をコピーしています。
B6のみ、
=FLOOR.MATH(A6,100,1)
という数式にしています。
A2の120は、基準値を100としているので、101~199までは100へと切り捨てられます。
A3の190のように、200に近くても関係ありません。
A4の210ならば、200と算出されるといのが、FLOOR.MATH関数です。
ところが、負数では、変わってきます。
B5の数式は、
=FLOOR.MATH(A5,100,0)
としています。
3つ目の引数がモードなのですが、「0」とすると、数値の小さい側に切り捨てられます。
「1」とすると、「絶対値」の小さい側に切り捨てられるようになっています。
つまり、「0(ゼロ)」に近いように切り捨てられるというわけです。
予算などの値は、100の位まで切り捨てをしたい場合、ROUNDDOWN関数をつかうことが多いわけですね。
または、INT関数をつかって、1000で除算してINT関数で整数化した値に再度1000倍にする方法もあります。
次の表のB列にはROUNDDOWN関数で、C列にはINT関数をつかって算出しています。
=ROUNDDOWN(A2,-3)
という数式を設定してあります。
ROUND系関数の問題は、2つ目の引数の「桁数」がわかりにくいことです。
「-3」と「マイナス」にすれば、小数点を起点に、左側に「0(ゼロ)」が3個と覚えてしまえばいいのですが、なかなかそういうわけにもいきません。
C2の数式は、
=INT(A2/1000)*1000
A2の値を1000で除算すれば、9.785になるので、この算出した値をINT関数で整数化すれば「9」と算出されます。
その値を1000倍することで算出することができますが、この手の数式が苦手というひともいます。
この2つの問題を解決し、手早く処理することができる関数があります。
その関数は「FLOOR.MATH関数」です。
B2にFLOOR.MATH関数をつかって、算出してみました。
B2の数式は、
=FLOOR.MATH(A2,1000)
ROUNDDOWN関数の桁数のような引数ではなく、INT関数のように1000で除算して1000倍するという、同じようなことを繰り返す必要もありません。
FLOOR.MATH関数は、指定の単位で数値を切り捨てることができる関数です。
よく、1箱8個入りの場合、注文数は、何箱になるのかというような時につかうのですが、ROUNDDOWN関数の代わりとして、FLOOR.MATH関数をつかうことができます。
Excelには、今回のように、色々な方法で求めたい値に向かうルートがありますので、試してみるのもいいかもしれませんね。