7/22/2022

Excel。手早く2つ評価データに平均値の差があるのかないのか検証したい【T.TEST】

Excel。手早く2つ評価データに平均値の差があるのかないのか検証したい

<T.TEST関数>

販売している「商品A」と、「商品A」をカスタマイズした「商品A改良」の評価値のデータ表があります。


見た目、「商品A改良」のほうが、評価値がいいようにみることができますし、商品Aの平均値と商品A改良の平均値の差はたった「6ポイント」程度しかありません。

差はあるのかを手早く検証したいわけです。


このような時には、「T.TEST関数」をつかうことで、データの差を検証することができます。

また、「商品A改良」のほうが「商品A」より良いハズという仮定で算出していきます。


なお、説明上データ数が少なくしていますが、本来データは多いに越したことはありません。


F1にT.TEST関数をつかった数式を設定しました。

=T.TEST(B2:B11,C2:C11,1,1)


この手の統計や分析の関数は、引数自体がとてもシンプルで算出してくれるのですが、引数の意味がわかりにくいので確認しておきましょう。


1番目の引数は、配列1。一つ目の範囲なので、B2:B11

2番目の引数は、配列2。比較したい範囲なので、C2:C11

3番目の引数は、「検定の指定」で尾部のことです。


 

片側分布なら「1」。

両側分布なら「2」とします。


配列1と配列2のどっちかが大きいかを調べたいなら「片側分布」の1。

配列1と配列2に差があるのかを調べたいなら「両側分布」の2。


つかいわけることができます。


「商品A」を改良したわけですから、「商品A改良」のほうが、きっと数値はいいだろうという想定したので、「1」を採用しています。


4番目の引数は、「検定の種類」


「対」は、対応のあるデータなら1を選択します。


今回は、同じ人が「商品A」と「商品A改良」をチェックしているとします。

同じ人が2回チェックした場合のデータならば「1」の対を採用するわけです。


「等分散の2標本」なら「2」を設定します。

等分散とは、母集団の分散が等しいと仮定できる場合という意味です。

なので、逆に仮定できない場合は、「3」の「非等分散の2標本」を設定します。


算出結果は、「0.0112873」

確率は0.05(5%)より0.01(1%)と小さいので、「差がある」といえることが数値的に検証できたというわけです。


5%よりも大きければ、「差はナイ」ということを意味します。


データと平均値だけの資料ではもったいないので、日頃使っているデータから違ったことが見えてくるかもしれませんね。